香港の個人控除(2025/26年度):フリーランスが税負担を抑える方法

香港の個人控除(2025/26年度):フリーランスが税負担を抑える方法

利得税には個人控除がありませんが、「個人課税(Personal Assessment)」を選べば、個人事業主も基礎控除・既婚控除・子女控除・扶養親控除を利用できます。各控除の仕組みと、個人課税が有利になる条件を解説します。

2026年6月27日
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香港の個人控除(2025/26年度):フリーランスが税負担を抑える方法
免責事項:本記事は2026年6月時点の一般情報であり、税務アドバイスではありません。控除額や規定は香港税務局(IRD)が定め、毎年の予算で変わることがあります。最新の数値とご自身の適用要件はIRD(ird.gov.hk)または専門家にご確認ください。

香港でフリーランスや個人事業を営んでいると、利得税が課税利益にそのまま課され、個人控除がない点に気づくはずです。一方、同じ収入の会社員は手厚い基礎控除と累進税率により税が大幅に低くなります。実は個人課税(Personal Assessment)を選べば、同じ控除を使えることが多いのです。主な控除と、選んだ方が得になる場面を解説します。

なぜ個人事業主には控除が及ばないのか

香港は所得を分けて課税します。雇用所得は薪俸税、事業利益は利得税、賃料は物業税です。個人控除(基礎・既婚など)は薪俸税で自動適用されますが、利得税は課税利益に税率(最初の200万香港ドルは7.5%、超過分15%)を掛けるだけで、個人控除は引かれません。

小規模事業者の多くは、これにより必要以上に納めています。個人課税は、各種所得を合算し、個人控除を差し引いてから薪俸税の累進税率を適用する制度です。所得が低めなら、定率の利得税より安くなることがあります。

主な個人控除(2025/26年度)

以下は2025/26年度の数値で、予算で改定されない限り2026/27年度に引き継がれます。最新額はIRDの控除ページでご確認ください。

  • 基礎控除:13.2万香港ドル。既婚控除を申請しない全納税者に適用。
  • 既婚者控除:26.4万香港ドル。夫婦合算課税を選び、一方の所得がわずか/無い場合。
  • 子女控除:第1〜9子まで各13万香港ドル、出生年度はさらに13万香港ドル加算。
  • 扶養親・祖父母控除:60歳以上の被扶養者1人につき5万香港ドル(55〜59歳は2.5万香港ドル)、年間同居ならさらに同額。
  • ひとり親控除:13.2万香港ドル。
  • 障害被扶養者控除:1人につき7.5万香港ドル。

これらは累進税率の適用前に総所得から差し引かれるため、実効税率を抑えるうえで重要です。

個人課税で控除がどう使われるか

確定申告書(BIR60)で個人課税を選ぶと、IRDは次のように計算します。

  1. 課税利益、給与、賃料純収入の80%を合算。
  1. 認定寄付と控除可能な事業利息を差し引く。
  1. 個人控除(基礎・既婚・子女・扶養親など)を差し引く。
  1. 残額に累進税率(2%/6%/10%/14%/17%)を適用(標準税率が上限)。

実務上IRDは税が安くなる方法で評価しますが、念のため個人課税の欄にチェックしておくと安心です。詳細はIRD 個人課税ページ、控除額はIRD 控除・税率表を参照してください。

計算例

独身のフリーイラストレーター、メイさん。課税利益30万香港ドル、他の所得なし。

利得税:30万 × 7.5%(2段階の第1区分)= 22,500香港ドル、控除なし。

個人課税:30万 − 基礎控除13.2万 = 16.8万。累進税率(最初の5万2%、次の5万6%、次の5万10%、残り1.8万14%)で約 11,520香港ドル。個人課税を選ぶだけで約11,000香港ドルの節約です。

高所得では定率の利得税の方が安いこともあるため、両方の比較が大切です。申告前に所得税計算ツールで試算しましょう。

控除を活かすのは記録

控除は税を減らしますが、前提は正確な利益額——その利益は、証明できる経費の分だけ低くできます。保存し忘れた領収書は課税利益を押し上げ、静かに税を増やします。IRDは事業記録の7年間保存を求めており、信頼できる仕組みが重要です。

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まとめ

利得税は個人事業主に個人控除を与えませんが、個人課税を選べば基礎(13.2万)・既婚・子女・扶養親などの控除を使い、累進税率で計算できます。所得が低めなら定率の利得税より有利なことが多く、高所得では逆のことも。いずれにせよ領収書は7年保存——正確な経費記録こそ、控除を活かす鍵です。

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