マレーシアの資本控除(Capital Allowance):ノートPC・カメラ・機材の経費化【...

マレーシアの資本控除(Capital Allowance):ノートPC・カメラ・機材の経費化【2026年版】

フリーランスの仕事用にノートPCやカメラを買った場合、コーヒー代の領収書のように一度で全額を経費にはできません。代わりに資本控除(Capital Allowance)で数年に分けて償却できます。マレーシアのフリーランス・中小企業向けに、仕組み、2026年の控除率、少額資産の特例、計算例を解説します。

2026年6月24日
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マレーシアの資本控除(Capital Allowance):ノートPC・カメラ・機材の経費化【2026年版】
免責事項:本記事は2026年6月時点の一般的な情報であり、専門的な税務アドバイスではありません。税率・規定は変わります。個別の判断はマレーシア内国歳入庁(LHDN)または専門家にご確認ください。

フリーランス業務で小さなもの——ノート数冊、月額クラウド——を買えば、そのまま費用として経費にできます。では大きな買い物はどうでしょう。RM4,500のノートPC、RM6,000のカメラ、デスクと椅子。これらは資本資産であり、マレーシアの税法では扱いが異なります。購入年に全額は経費にできず、代わりに資本控除(Capital Allowance)——LHDN版の減価償却——を使い、数年かけて事業所得から差し引きます。正しく使えば税額を着実に減らせますが、見落とすと損をします。

資本的支出と収益的支出

まず2種類の支出の違いを押さえましょう。

  • 収益的(運営)支出:日々の運営費——通信、ソフト月額、文具、マーケティング。発生年に全額控除。
  • 資本的支出:収益を生む長期資産の購入——PC、カメラ、機械、家具、車両。即時には全額控除せず、資本控除で時間をかけて償却。

資本控除は、事業所得を申告する個人事業主・パートナーシップを含むすべての事業で利用でき、資産が事業目的で使われ、適格支出を負担していることが条件です。

控除の仕組み:IA+AA

資本控除は2つの要素から成ります。

  • 初年度控除(IA):支出を負担し資産を使用開始した年に一度だけ付与。
  • 年次控除(AA):資産を使用している各年に、取得原価を基準に、全額償却まで付与。

初年度はIA+AAを合算、以降はAAのみ。率は資産の種類で決まります。

2026年の資本控除率

LHDNが定める代表的な率(PwCマレーシア等が要約)は次のとおりです。

  • ICT機器・ソフトウェア(カスタム含む):IA 40%、AA 20%——ノートPC、PC、フリーランスが頼るデジタルツールの多くが該当。
  • 一般機械装置:IA 20%、AA 14%。
  • 事務機器・家具・什器:IA 20%、AA 10%。
  • 重機・自動車:IA 20%、AA 20%(私用車両は適格支出に上限あり)。
  • 工業用建物:IA 10%、AA 3%。

ICT機器の40%/20%という加速度的な率は、デジタル系フリーランスに朗報。PCは机より早く償却できます。

少額資産の特例

低額の機材には便利な特例があります。1点あたりRM2,000以下の少額資産は、年をまたいで償却せず、購入年に全額(100%)控除できます。個人の場合、1課税年度あたり合計RM20,000の上限があり、適格中小企業はこの上限が撤廃されます。RM1,500のモニターやRM900の椅子を一括で計上でき、各品目の年次控除を追うより簡単です。

計算例

あなたがフリーランスの映像作家で、2026年にノートPC(ICT機器)RM4,500とモニター(少額資産)RM1,500を購入したとします。

  • ノートPC(RM4,500):初年度=IA40%+AA20%=60%×RM4,500=RM2,700。2年目以降=AA20%×RM4,500=毎年RM900を全額償却まで。
  • モニター(RM1,500):少額資産として2026年に100%=RM1,500

初年度の資本控除は合計RM4,200。課税前の事業所得から差し引けます。限界税率での節税額は所得税計算ツールで確認しましょう。

覚えておくべき重要ルール

  • 購入記録を残す。各資産の請求書・支払証明と、使用開始日が必要です。
  • 事業使用が前提。一部私用なら、事業使用割合に応じて控除します。
  • 未使用控除は繰越。その年の所得を超える控除は繰り越せますが、同一事業源の所得に対してのみ。
  • 処分時の調整。控除した資産を売却すると、調整(バランシング)が生じることがあります。

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資本控除は、何を・いつ・いくらで買ったかのきれいな記録があってこそ機能します。デンピョウ(Denpyo)なら、そのPCやカメラの請求書を撮影するだけで支払先・日付・金額を自動取得し、申告時に(あなたや会計士が)控除を計算する際に必要な証跡を作れます。その買い物が経費(収益的支出)か資本資産か迷ったら、申告前にまず経費チェックツールを使ってみてください。

まとめ

マレーシアでは、小さな運営費はその場で経費に、PC・カメラ・家具・機械などの大きな買い物は資本控除で償却します。資産種別ごとの率(ICTは40%/20%、一般機械は20%/14%など)で初年度控除+年次控除を計上し、低額品にはRM2,000の少額特例を使い、吸収しきれない分は繰り越しましょう。何より請求書を保管すること。計上する控除はすべて記録の裏づけが必要です。買ったその場で記録すれば、受けられるすべてのリンギットを取りこぼしません。

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