領収書の保存ルール完全ガイド|何を・いつまで保管すべき?【2026年版】

領収書の保存ルール完全ガイド|何を・いつまで保管すべき?【2026年版】

確定申告後も領収書を長期間保管する必要があります。青色申告なら7年、白色申告でも5年は保存しておかなければいけません。税務調査に備えた正しい領収書管理方法を解説します。

2026年2月2日
12 分で読めます
領収書の保存ルール完全ガイド|何を・いつまで保管すべき?【2026年版】
免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、税務・法務のアドバイスではありません。個別の状況については、税理士等の専門家にご相談ください。
開示: この記事はDenpyoのブログです。Denpyoはレシート管理・経費管理サービスを提供しています。

はじめに:なぜ領収書の保存が重要なのか?

「このレシート、もう確定申告に使ったし、捨ててもいいでしょ?」

実は、確定申告後も領収書を長期間保管する必要があります。青色申告なら7年、白色申告でも5年は保存しておかなければいけません。

なぜでしょう?それは、税務調査のためです。国税庁が調査に来た時、「あの支出の証拠を見せてください」と要求されることがあります。その時に領収書がなければ、経費として認めてもらえず、追徴課税される可能性があります。

この記事で分かること:

  • 保存期間は青色申告で7年、白色申告で5年
  • 有効な書類の種類(紙レシート、デジタル領収書、IC カード履歴、銀行明細)
  • 電子帳簿保存法の要件
  • 領収書を紛失した場合の対応方法
  • デジタル保存のベストプラクティス

1. 領収書の保存期間:青色申告 vs 白色申告

1.1 保存期間の基本ルール

申告形式保存期間紛失時
青色申告(複式簿記)7年間控除額の減少・追徴課税の可能性
白色申告5年間経費として認められない可能性

青色申告の詳細:

青色申告を選択している個人事業主・フリーランスは、レシートと帳簿を7年間保存する義務があります。

  • 帳簿類:7年間
  • 請求書・領収書:7年間
  • 給与の支払い記録:3年間

白色申告の詳細:

白色申告の場合は、帳簿類を5年間保管する必要があります。

出典: 国税庁「青色申告のしくみ」

1.2 なぜ7年?なぜ5年?

この期間は、税務調査のテーマ選定年度から遡る調査可能期間に基づいています。

  • 7年間 = 基本的な調査可能期間(3年)+ 脱税の可能性を考慮した加算期間(4年)
  • 5年間 = 白色申告の標準的な記録保管期間

重要:2026年の法改正

2026年1月1日以降、より厳格な「電子帳簿保存法」の改正が施行されています。電子取引のデータ保存は引き続き7年間です。

2. どんな書類が「有効な領収書」なのか?

2.1 紙の領収書

紙のレシート・領収書は最も基本的な証拠書類です。

有効な条件:

  • 日付(いつ購入したか)
  • 支払金額
  • 支払先(お店の名前)
  • 購入内容

保存方法:

  • ホチキスでファイリング
  • 月ごとに封筒に入れる
  • スキャンしてデジタル保存もOK

注意点:

  • インクが薄れたレシート:スキャンして保存を推奨
  • 領収書がない場合でも、他の書類で代替可能(後述)

2.2 デジタル領収書・メール領収書

オンラインショップの購入やサブスク決済の場合、デジタル領収書やメール領収書になります。

有効な条件:

  • 日付、金額、支払先、内容の記載
  • メールの場合は、メールヘッダーで日時が証明される
  • PDF形式でダウンロード可能であること

保存方法:

  • メール: フォルダ分けして保存、またはPDF化
  • PDF: クラウドストレージに保存
  • スクリーンショット: タイムスタンプ付きで保存

重要:電子帳簿保存法の要件:

2024年1月から、電子取引のデータは電子保存が義務化されています。つまり、デジタルで受け取った領収書は原則としてデジタルで保存すべきです。

2.3 IC カード利用履歴

Suica や PASMO などのIC カードの利用履歴も、領収書の代わりになります。

どんな場合に使える:

  • 旅費交通費(電車・バス代)
  • 出張の移動費

有効な形式:

  • 駅の自動券売機で発行する「利用履歴」
  • Suica アプリの利用記録
  • Pasmo の利用確認票

保存方法:

  • スクリーンショット+日付メモ
  • 駅で発行する利用履歴票を保存

2.4 銀行口座の取引履歴

銀行振込で支払った場合、銀行明細も有効な証拠書類です。

有効な形式:

  • 銀行の通帳記載
  • 銀行アプリの取引記録
  • 銀行から送付される月間明細

どんな場合に使える:

  • 仕入先への支払い
  • 事務用品の定期購入
  • サーバーレンタル料など定期支払い

クレジットカード明細も OK:

クレジットカードで支払った場合、クレジットカード会社の利用明細も証拠になります。

3. 領収書がない場合はどうする?

3.1 領収書がないと経費として認められない?

「レシートをなくしてしまったんですが、経費にできますか?」

答え:完全に認められないわけではありませんが、かなり難しくなります

理由:国税庁の原則として、経費の支出を証明するには客観的な証拠(領収書等)が必須だからです。

3.2 代替できる書類

領収書がない場合でも、以下の書類で代替できることがあります。

書類種類使える場面条件
銀行口座の取引記録振込による支払い金額・日付・支払先が記載
クレジットカード明細カード決済利用日・金額・加盟店名が記載
IC カード履歴電車・バス駅で発行される利用履歴票
請求書サブスク・定期支払い業者から受け取った請求書
注文確認メールオンライン購入日付・金額・内容が確認できる
出金伝票現金払い自分で作成した記録(但し信憑性は低い)

3.3 現金払いで領収書がない場合

最も困る状況は、現金で支払って領収書ももらわず、銀行記録もない場合です。

対応方法:

  1. 出金伝票を作成:日付、金額、支払先、内容をメモ。ただし、信憑性が低いため税務調査で指摘されやすい
  1. その他の記録で補完:メール、チャット記録(取引内容を証明)、写真(購入した商品の写真)、支払先のウェブサイト記録
  1. 領収書を後から取得:支払ってから間もなければ、お店に連絡して領収書を再発行できる場合もある

税務調査での指摘を避けるには:

  • 金額が小さい経費に限定する(一般的には5,000円以下)
  • 複数の補完記録を用意する
  • 経理記録ノートに詳細を記述

3.4 やってはいけないこと

領収書のない高額な支出を経費計上する

  • 10万円以上の支出は必ず証拠が必要

領収書を改ざんする

  • 違法行為です。追徴課税 + 延滞税 + 重加算税

根拠なく複数回経費計上する

  • 同じ支出を2回計上することは脱税です

4. 電子帳簿保存法:2026年のルール

4.1 電子帳簿保存法とは?

2024年1月1日に施行された改正により、デジタル領収書や電子取引の記録は、原則として電子的に保存することが義務化されました。

対象になる電子取引:

  • メール領収書
  • オンラインショップの購入記録
  • クレジットカード決済
  • サブスク決済(例:Adobe Creative Cloud、Zoom)
  • 振込手数料の通知

対象外:

  • 紙で受け取ったレシート
  • 紙で受け取った請求書

4.2 電子保存の要件

デジタル領収書を保存する場合、以下の要件を満たす必要があります。

要件詳細
保存期間取引日から7年間
検索機能日付、金額、取引先で検索できる環境
真正性の確保改ざん防止(タイムスタンプ等)
可視化PDF等で内容を確認できる状態
保存場所クラウドストレージ、外付けHDD等

4.3 実務的な電子保存方法

方法 1: メールフォルダの整理

Gmail や Outlook でメールフォルダを「月別」に整理。

方法 2: クラウドストレージ(推奨)

Google Drive、Dropbox、OneDrive などに領収書をスキャン+保存。

メリット:

  • 検索機能が充実(日付、キーワード検索可能)
  • 改ざんのリスクが低い(バージョン管理)
  • アクセスが簡単
  • 容量が大きい

方法 3: レシート管理アプリ(おすすめ)

Denpyoのようなレシート管理アプリなら、毎日30秒の習慣でレシート保存が完了。写真を撮るだけでAIが自動分類し、電子帳簿保存法の要件も自動的に満たされます。

メリット:

  • 勘定科目をAIが自動分類
  • タイムスタンプ・検索機能が自動対応
  • 30秒の日課で完結 — 操作が簡単
  • 会計ソフト(freee、Moneyforward等)へCSVエクスポート可能

4.4 よくある誤解

誤解 1:「紙レシートもスキャンして捨てなければいけない」

違います。紙で受け取ったレシートは、紙のまま保存しても大丈夫です。

誤解 2:「全部クラウドに保存しなきゃ違法」

外付けHDDなどローカル保存でも、要件を満たせば大丈夫。

誤解 3:「スマホアプリで撮影した領収書はダメ」

スマホで撮影した領収書でも、タイムスタンプ付きで保存すれば問題ありません。

5. 領収書管理のベストプラクティス

5.1 紙レシートの管理法

毎日のルーチン:

  1. その日中にホチキスで止める:日付順に並べる。家計簿や会計ソフトに入力
  1. 月終わりに封筒に整理:「2026年2月 - 通信費」のように題を書く。支出項目ごとに分ける方法もある
  1. 年度ごとにファイルボックスに保存:「2025年度(2025/4-2026/3)」と記載。税務調査の可能性がある7年間は捨てない

スキャン保存も活用:

  • インクが薄れたレシートはスキャンしてPDF化
  • スマホアプリで写真を撮ってクラウド保存
  • 紙は1年保存後、写真は7年保存という使い分けもOK

5.2 デジタル領収書の管理法

メール領収書:

  • Gmail の場合、ラベル機能で「Receipt-2026」のようにタグ付け
  • スター機能で重要な領収書をマーク
  • 定期的にPDFダウンロードしてバックアップ

オンラインストアの領収書:

  • ダウンロードして日付フォルダに保存
  • ファイル名に「2026-02-01_Amazon_1500yen」のように日付と内容を記載

クラウドストレージの活用:

Google Drive/
├── 2026年度収支管理
│   ├── 1月 - 領収書
│   ├── 2月 - 領収書
│   ├── 3月 - 領収書
│   └── ...
├── 請求書(受取)
├── 支払通知
└── IC カード利用記録

5.3 会計ソフトとの連携

現在、多くのフリーランス・個人事業主は会計ソフトを使用しています。

推奨フロー:

  1. レシートをスマホで撮影
  1. 会計ソフト(例:freee)に写真をアップロード
  1. AIが勘定科目を自動分類
  1. 内容を確認して確定申告へ

このフロー方法なら、デジタル領収書の要件(7年保存、検索機能、改ざん防止)が自動的に満たされます。

6. よくある質問(FAQ)

Q1: 確定申告から5年(青色申告は7年)経ったら、レシートは捨ててもいい?

A: 基本的にはyes、でも注意が必要です。

  • 申告した年度から数えます。例えば、2025年3月15日に2024年度分を申告した場合、2032年3月15日まで保存が必要。
  • ただし、法的紛争(例:取引先との契約トラブル)がある場合は、さらに長期保存が推奨

Q2: デジタルと紙、両方保存しないとダメ?

A: いいえ。どちらか一方でOKです。

ただし:

  • 紙で受け取った → 紙で保存
  • デジタルで受け取った → デジタルで保存

が効率的です。

ただ、例外として「紙で受け取ったものをスキャンしてデジタル化した場合」は、スキャン後に紙を捨ててもOK。

Q3: 領収書が英語や中国語の場合は?

A: 問題ありません。外国語のまま保存できます。

ただし、税務調査で内容を説明できる準備は必要。

Q4: 出張の場合、すべてのレシートが必要?

A: 基本は yes ですが、一部除外があります。

  • 必須:食事代、宿泊費、交通費のレシート
  • 不要:日当(出張手当)は領収書不要。代わりに出張日記をつける

Q5: 領収書をなくしたことが判明した。今から対応できる?

A: 遅くありませんが、すぐに対応を。

  1. 領収書の再発行申請:支払ってから3ヶ月以内なら、お店に連絡して再発行してもらえることも
  1. 代替書類を集める:銀行明細、クレジットカード利用記録、メール等
  1. 税理士に相談:金額が大きければ専門家のアドバイスが重要

Q6: スクリーンショットで保存したデジタル領収書は有効?

A: 有効ですが、タイムスタンプが重要です。

  • スクリーンショット+撮影日時をメモ
  • または、スクリーンショットにタイムスタンプアプリで日時を付与

7. 税務調査で「領収書を見せてください」と言われたら

7.1 税務調査が来る確率は?

フリーランスや個人事業主の場合、約 1~3% が税務調査の対象になります。

ただし、以下の場合は確率が高くなります:

  • 収入額が大きい(1,000万円以上)
  • 経費率が異常に高い(90%以上)
  • 領収書の記載内容が不自然(個人支出と混在)
  • 過去の申告修正が多い

7.2 領収書がない場合の対応

税務調査官は:

  • 「この支出、領収書ありますか?」と聞きます
  • 領収書がなければ、その支出は「経費ではない」と判定

その場合:

  1. 他の証拠書類(銀行明細等)を提示
  1. 支出の合理性を説明
  1. 一部の経費が削減される可能性

最悪のシナリオを避けるには:

  • 日頃から領収書を大切に
  • 紛失したら、なるべく早く税理士に相談
  • 確定申告前に整理を完了させる

8. 2026年以降の変更点・注意点

8.1 電子帳簿保存法の継続運用

2024年1月に施行された改正は、2026年も継続中です。

重要な変更:「一定の要件緩和」

政府は納税者の負担を考慮して、以下を検討中:

  • タイムスタンプ要件の一部緩和
  • 機械的な読み取り要件の簡素化

8.2 インボイス制度の影響

2023年10月から導入された「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」により、保存すべき書類の内容が一部変わりました。

保存が必須になったもの:

  • 取引先の登録番号(My Number ではなく、税務署の登録番号)
  • 税率の記載(8%か 10%か)
  • 適格請求書の区別

まとめ

領収書の保存は、フリーランス・個人事業主にとって確定申告と同じくらい重要です。

覚えておくべきポイント:

  1. 保存期間の原則:青色申告:7年間、白色申告:5年間
  1. 有効な書類は複数ある:紙レシート、デジタル領収書、銀行明細、IC カード利用記録
  1. デジタル保存も推奨:2024年1月から電子取引は電子保存が義務。クラウドストレージ、会計ソフトの活用が便利
  1. 領収書がない場合の対応:代替書類で補完可能。早めに対応することが重要
  1. 税務調査に備えて:正しく整理された領収書があれば、調査も怖くない。整理の習慣が節税にもつながる

2026年確定申告の期限: 3月16日(月)

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