【2026年版】勘定科目とは?フリーランスのための経費分類完全ガイド
勘定科目の意味と分類方法を徹底解説。旅費交通費、消耗品費、交際費など11種類の勘定科目一覧と、経費になるもの・ならないものを具体例で説明。フリーランス・個人事業主の確定申告に必須の知識。

免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、税務・法務のアドバイスではありません。個別の状況については、税理士等の専門家にご相談ください。開示: この記事はDenpyoのブログです。Denpyoはレシート管理・経費管理サービスを提供しています。
はじめに:勘定科目を正しく理解して節税効果を最大化
「このレシート、どの勘定科目に入れればいいの?」
確定申告の時期になると、多くのフリーランスや個人事業主がこの悩みに直面します。勘定科目の分類は、正しく経費を計上して節税効果を最大化するために不可欠な知識です。
この記事で分かること:
- 勘定科目とは何か、なぜ重要なのか
- 11種類の主要な勘定科目と具体例
- 経費になるもの・ならないものの判断基準
- 迷いやすいケースの分類方法
- レシート管理のベストプラクティス
1. 勘定科目とは?
1.1 勘定科目の基本
勘定科目とは、事業の取引を分類・記録するための項目名です。「経費」を種類別に整理するためのフォルダのようなものと考えてください。
なぜ重要なのか:
- 確定申告に必須 — 収支内訳書や青色申告決算書に記載が必要
- 税務調査に備える — 正しい分類は適正申告の証拠
- 経営判断に活用 — 何にいくら使っているか把握できる
1.2 勘定科目に法的な決まりはない
実は、勘定科目の名称や種類には法律上の厳密な決まりはありません。事業内容に合わせて自由にカスタマイズできます。
ただし、国税庁の確定申告書や会計ソフトには一般的な勘定科目が用意されているため、これらに従うのが実務上は最も効率的です。
出典: 国税庁「収支内訳書(一般用)」
2. 主要な勘定科目11種類【完全一覧】
以下は、フリーランス・個人事業主が最もよく使う勘定科目です。
2.1 旅費交通費(りょひこうつうひ)
定義: 業務のための移動にかかった費用
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 電車・バス代(打ち合わせ移動) | 通勤費(自宅→事務所の定期) |
| タクシー代(業務目的) | プライベート旅行の交通費 |
| 出張の新幹線・飛行機代 | 旅行ついでの業務移動 |
| 駐車場代(業務目的) | 自宅周辺の日常移動 |
| レンタカー代(取材など) | |
| 宿泊費(出張) |
ポイント:
- Suica/PASMOの履歴も証拠書類として認められます
- 打ち合わせの場合は、相手先・目的をメモしておく
- 出張の場合は日当を経費にすることも可能
2.2 消耗品費(しょうもうひんひ)
定義: 使用可能期間が1年未満、または取得価額が10万円未満の備品・消耗品
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 文房具(ペン、ノート、付箋) | 10万円以上のPC(※減価償却) |
| プリンターインク・用紙 | 私用の文房具 |
| USBメモリ、マウス、キーボード | 趣味の書籍 |
| 名刺印刷代 | |
| 10万円未満のPC・タブレット | |
| 業務用ソフトウェア(サブスク) |
ポイント:
- 10万円未満なら一括で経費計上OK
- 10万円以上30万円未満は「少額減価償却資産」として一括計上可能(青色申告限定)
- 30万円以上は通常の減価償却が必要
2.3 通信費(つうしんひ)
定義: 電話、インターネット、郵便など通信に関する費用
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 携帯電話料金(業務使用分) | プライベート通話分 |
| インターネット回線費 | 家族のスマホ代 |
| レンタルサーバー代 | |
| ドメイン代 | |
| 郵便・宅配便代 | |
| Zoom等のサービス利用料 |
ポイント:
- 私用と兼用の場合は家事按分で業務使用割合を計算
- 例:業務使用70%なら、月額1万円の携帯代から7,000円を経費計上
2.4 交際費・接待費(こうさいひ・せったいひ)
定義: 取引先との関係維持・向上のための飲食費・贈答品など
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 取引先との会食 | 友人との飲み会 |
| クライアントへのお中元・お歳暮 | 家族への贈り物 |
| ゴルフ接待費 | プライベートのゴルフ |
| 取引先の冠婚葬祭(祝儀・香典) |
ポイント:
- 個人事業主には交際費の上限なし(法人は制限あり)
- ただし、金額が社会通念上妥当な範囲であること
- 誰と・何の目的でをメモしておく(税務調査対策)
2.5 会議費(かいぎひ)
定義: 打ち合わせや会議に伴う少額の飲食費
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 打ち合わせのカフェ代 | 一人でのカフェ作業(※微妙) |
| 社内会議の弁当代 | 高額な会食(→交際費へ) |
| 会議室の利用料 |
ポイント:
- 目安は1人あたり5,000円以下
- 5,000円を超える場合は「交際費」に分類
- カフェで一人作業は「会議費」より「消耗品費」や「雑費」が適切な場合も
2.6 水道光熱費(すいどうこうねつひ)
定義: 水道、電気、ガス代
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 事務所の電気代 | 自宅の私用分 |
| 事務所のガス代 | |
| 事務所の水道代 |
ポイント:
- 自宅兼事務所の場合は家事按分が必要
- 一般的な按分方法:床面積割合または使用時間割合
- 例:6畳の仕事部屋 ÷ 全体40畳 = 15%を経費計上
2.7 地代家賃(ちだいやちん)
定義: 事務所や店舗の賃借料
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 事務所の家賃 | 自宅の家賃(全額) |
| コワーキングスペース利用料 | 敷金(退去時返還分) |
| 駐車場代(業務用) | |
| 倉庫の賃料 |
ポイント:
- 自宅兼事務所は床面積按分で計算
- 敷金は返還されない部分のみ経費計上可能
- 礼金は金額により一括計上または繰延資産として処理
2.8 支払手数料(しはらいてすうりょう)
定義: 各種手数料やサービス利用料
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 銀行振込手数料 | 個人の口座維持手数料 |
| クラウドソーシング手数料 | |
| 決済サービス手数料 | |
| 税理士・弁護士報酬 | |
| 翻訳・通訳費用 |
2.9 広告宣伝費(こうこくせんでんひ)
定義: 事業の宣伝・広告にかかる費用
| 経費になる ✅ |
|---|
| Google広告・Facebook広告 |
| チラシ・パンフレット作成 |
| 看板制作費 |
| ホームページ制作費 |
| 展示会出展費 |
2.10 研修費・新聞図書費
定義: 業務に関連するスキルアップや情報収集の費用
| 経費になる ✅ | 経費にならない ❌ |
|---|---|
| 業務関連のセミナー参加費 | 趣味の習い事 |
| ビジネス書籍 | 小説・漫画(業務外) |
| 業界専門誌の購読 | |
| オンライン講座(Udemy等) | |
| 資格試験の受験料(業務関連) |
2.11 雑費(ざっぴ)
定義: 他の勘定科目に該当しない少額の経費
| 経費になる ✅ | 注意点 ⚠️ |
|---|---|
| クリーニング代(仕事着) | 雑費が多すぎると税務調査で指摘される可能性 |
| ゴミ処理費用 | 他の勘定科目に該当するものは正しく分類 |
| 町内会費(事業関連) | 目安は経費全体の5-10%以下 |
ポイント:
- 「迷ったら雑費」は避ける
- 雑費の割合が高いと税務調査で詳細を求められることも
- 定期的に発生するものは別の勘定科目を設定すべき
3. 経費になるもの・ならないもの【判断基準】
3.1 基本原則
経費の基本条件:
- 事業との関連性 — 収入を得るために必要な支出であること
- 客観的な証拠 — レシート・領収書で証明できること
- 社会通念上の妥当性 — 金額が常識的な範囲であること
3.2 よくある「グレーゾーン」
| ケース | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 一人でカフェ作業 | △ 微妙 | 作業目的なら可能だが、証明が難しい |
| 仕事着のスーツ | △ 業種による | ユニフォーム性があれば可能 |
| 業務用スマホ(兼プライベート) | ○ 按分で可 | 業務使用割合を計算 |
| 取材目的の映画・演劇 | ○ 記録が必要 | ライター等で業務関連が明確な場合 |
| 自己啓発の書籍 | △ 業務関連次第 | 業務との関連を説明できれば可 |
4. レシート管理のベストプラクティス
4.1 保存期間
| 申告の種類 | 保存期間 |
|---|---|
| 青色申告 | 7年間 |
| 白色申告 | 5年間 |
4.2 記録すべき情報
各レシートには以下の情報を記録しておくと、確定申告時にスムーズです:
- 日付
- 金額
- 支払先
- 内容・目的
- 勘定科目
- (交際費の場合)相手先の名前・人数
4.3 デジタル保存のルール
2024年1月から電子帳簿保存法の改正により、電子取引のデータは電子保存が義務化されています。
電子保存の要件:
- タイムスタンプまたは訂正削除履歴の保持
- 検索機能の確保(日付・金額・取引先)
- 関連書類との相互関連性
出典: 国税庁「電子帳簿保存法の概要」
5. よくある質問(FAQ)
Q1: 勘定科目を間違えたらどうなる?
A: 経費の総額が同じであれば、勘定科目の間違いだけで追徴課税されることは基本的にありません。ただし、「経費にならないもの」を経費計上していた場合は修正が必要です。
Q2: 領収書がない場合は経費にできない?
A: 原則として領収書が必要ですが、以下の場合は代替書類でも認められることがあります:
- 銀行口座の取引履歴
- クレジットカード明細
- Suica/PASMOの利用履歴
- 出金伝票(自己作成)
Q3: 家事按分はどうやって計算する?
A: 次の記事で詳しく解説しています → 家事按分の計算方法完全ガイド
Q4: 開業前の支出も経費にできる?
A: はい、「開業費」として経費計上できます。開業前に購入した備品、研修費、打ち合わせの交通費などが該当します。
まとめ
勘定科目を正しく理解することで、経費を漏れなく計上して節税効果を最大化できます。
覚えておくべきポイント:
- 勘定科目に厳密な決まりはない — 事業実態に合わせて分類
- 証拠書類を必ず保存 — 青色申告は7年間保存
- 私用との区別を明確に — 按分計算で対応
- 迷ったら専門家に相談 — 税理士に確認するのが確実
- 定期的な整理が重要 — 確定申告直前に慌てない
2026年確定申告の期限: 3月16日(月)
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